赤米栽培日記2001。

今年も米作りの季節になりました。例年どおり幻の古代米『赤米』を栽培するのですが、今年は店頭ではなく、京都府京田辺市の守本さんの協力により、実際に田んぼで栽培することが出来ます。成長の記録をここで報告したいと思いますので、あたたかく見守っていてください。なお、いつものことですがこのページがいきなり無くなれば失敗したと思ってこの事にはふれないでください。

目次


8月24日 悲しみと喜びとおまけ
残念ながら黄米(黄大黒)が全滅してしまいました。
農家の方の話によると、この土地にあわなかったのではないかということです。
枯れたままの葉っぱを放置しておくのは具合が悪いので、
農家の方が全部抜いてくれました。
そして、本日見に行ったところ、紫米に穂がついておりました!
すでに受粉は済んでいるようで、もう実の入っているものもありました。
最後におまけですが、黄米の抜き忘れが20cmくらいの高さで残っておりました。
よく見てみると、穂がついているではありませんか!
しかし、虫に食われたような、栄養不足なような、汚れたような、みすぼらしい・・・。
あれが黄大黒の完成形なのでしょうか?見たことがないものでわかりません。

キレイに抜いていただきました これが紫米の穂です バッタみたいな黄米

9月 5日 稲穂
先日日本列島を縦断した台風の影響が心配されましたが、
ほとんど影響なく、グングン伸びております。
紫米に続きまして赤米も穂を実らせ、キレイに咲き誇っております。
近代品種の「コシヒカリ」や「ヒノヒカリ」などと比べ、恐ろしく背が高いです。
1m70cmの私の胸か喉くらいまであります。

緑の葉っぱに赤い穂の赤米 葉っぱも紫の紫米 ここだけ異色の田んぼです

月20日 これから・・
今日は9月20日ですが、13日に行ってきた様子を報告します。
紫米が伸びすぎて、一部の稲が倒れてしまいました。
このままでは全部倒れてしまうので、まず水を抜き、
倒れた稲を藁(わら)で束ねました。
観賞用とするにはこのまま成長させてしまいますと
色がどんどん茶色くなっていってしまいますので、
一部は観賞用として早めに刈り取ります。
紫米の方が早く成長するようで、
紫米はすべて花が咲ききって、受粉が終わっていますが、
赤米はまだ花が咲いていないものもありました。

ここから水を抜きます。 藁で倒れた稲を束ねる守本さん。
赤米は本当にキレイです。 紫米は茶色くなってきました。

9月27日 観賞用を稲刈り
花も咲ききって、そろそろ実も入ってきました。
このまま穂が実りきってしまうと穂がポロポロと落ちてしまうので
観賞用としての稲穂を早めに刈り取ってしまうことにしました。
観賞用ですのでなるべく見た目の綺麗な株を店長がクワを片手に刈り取りました。
刈り取った稲穂の綺麗なやつだけ長さをある程度揃え
(普通の稲刈りではもちろんこんなことしません)
店頭に吊るして干しております。

初めてではありません。 長さを揃えました。 是非見にきてください。

10月13日 稲刈り

 赤米と紫米の成長の速度が違うせいで、なかなか刈り取りの時期を決めかねていたのですが、13日に刈り取りをしてきました。午後から雨が降りそうだったので、すばやい作業が求められましたが、社長と私は足手まといだった感が・・。

 細い茎でかなり背が高くなるので、かなりの数が倒れており、とてもコンバインで刈り取れないので、すべて手作業で行いました。

 まずは守本さんが刈り取った稲を当店の店主と私が束ねます。なかなか慣れない作業なのでうまくいきませんでしたが、しばらく続けていると徐々にスピードアップしてまいりました。

 水を早くから抜いていたのに、前日の雨のせいで田んぼの一部がかなりぬかるんでいたので、長靴を履いていない社長はその部分に差し掛かると傍観。守本さんの刈り取りのスピードに私一人で汗だくになりながら必死に付いていきました。

 束ねた稲を物干し竿のように組んだ木に天日干しをします。赤と紫に分けてかけました。この作業はお米を美味しくする上でかなり重要な作業で、茎(わら)に残った栄養分を米に送るのと、太陽の自然の光による乾燥で美味しさが増すそうです。しかし、このお米の場合はまだ食べたことが無いのでどんな味になるのか非常に楽しみです。

 今回、この田んぼで植えた赤米と紫米は一部を刈り取った状態で店頭に飾っております。当店にお寄りの際はぜひご覧ください。ご希望の方には無料で差し上げます。(数本ですが)
右が守本さん。左が店主。(結構なかよし)
かなりのスピードで刈り取る守本さん。
私も働いてます。
これが天日干し。

11月 9日 脱穀

天日で干していたお米を今日は脱穀です。
稲についたお米を取り外すことです。
守本さんの機械をお借りして脱穀したわけですが、
普通のお米よりも穂が長く、機械に詰まってしまいます。
それを社長が引き抜く作業をしながら無事すべて脱穀できました。
そのまま籾摺り(玄米にすること)をするつもりが、
ノギが長すぎてうまくいかず、もうしばらく乾燥させてから行うことにしました。

ねじりハチマキ好きな店主。 脱穀してるところです。 このままでは普通のお米みたいです。

完結編
え〜、、更新をサボっていたのですが、、、
書きようがなかったといいますか、、、意外なオチです。
脱穀に続いて、「もみすり」をしていただいたんです。
(もみがらを取り除いて「玄米」にすること)
このとき、できた玄米をそのまま精米してしまったんです。
しかし、赤米や紫米は玄米に色がついていて、中身は白いんです。
つまり、精米してしまったら見た目は普通の「白米」なんですよ。。

これは籾摺りの様子です。 普通のお米よりも苦労するみたいです。


来年はどうなるかわかりませんが、何らかの形で続けます。
またよろしくお願いします。